WEBで商品やサービスを売ろうとして、ランディングページ(以下LP)や広告配信をしたけれど
・なかなか売れない
・広告のクリックすら少なすぎる
という場合、”訴求”を見直すことで改善することができるかもしれません。
本記事では、訴求を見直すというアプローチで売上を高める方法や考え方についてご紹介いたします。
そもそも訴求って何?
国語辞典によると「宣伝・広告などによって買い手の欲求にはたらきかけること」とあります。
平たく言うと、あなたの広告やLPをみる見込み顧客に対して”何を伝えて”、”いかに興味を持ってもらうか”ということ。
本記事で考えるのは特に”何を伝えるか”の部分です。
ユーザーの求めている情報を伝えてあげれば自ずと興味を持ってもらえCTR(広告のクリック率)や、CVR(コンバージョン率)が高まって、売上を改善できるということになります。
ユーザーは自ら気づいているかどうかに関わらず、常に何か問題や課題を抱えています。
売り手が一方的に伝えたい情報を伝えるだけではなかなか振り向いてもらえません。その”悩み(の種)”を解消してくれそうだと感じさせることが訴求において重要だと言えます。
例えば、「新発売」などのワードは、コンバージョンを求めるLPには向いていません。
新発売だからといって悩みを解決してくれるとは感じにくいからです。
訴求は、広告やLPの「つかみ」と言い換えることもできます。
届けたい訴求を最初に一番目につくように配置し、広告をクリックする、LPならその後の説明を読む”モチベーション”を作ってあげられるかどうかが重要なポイントです。
一般的な訴求のパターン
悩みを解決してあげるにはどうすればよいのかと考えだすと、難しいことのように感じるかもしれませんが基本的にはパターンが決まっています。
・価格訴求
”こっちの方が安いですよ”という訴求。
すでに競合の商品や類似商品を使用していたり、比較検討中のユーザーに効果的です。
・割引訴求
価格訴求と似ていますが、今ここで買うことでの”お得感”を訴求する。
・効果訴求
文字通り、商品の”効果”を訴求する。
その商材について調べているユーザーに効果的です。
・ベネフィット訴求
その商品を利用し効果が現れることで”得られる恩恵”を訴求する。
・悩み訴求
解決したい”問題・課題”をそのまま提示し訴求する。
ふとした時に目に入る、バナー型の広告で効果的です。
・差別化訴求
商品の”強みや特長”を訴求する。
すでに競合の商品や類似商品を使用していたり、比較検討中のユーザーに効果的です。
まずは競合を調査しよう
実際に訴求を考え始めるまえに、競合調査は必ずやっておきます。
商品開発の段階で競合調査を行なっている場合がほとんどですが、それはスペックの部分がメインではないでしょうか。このタイミングでも今一度、競合がどんな訴求をしているのかを軸に調べて参考にすることは有効です。
グーグルやヤフーで検索するだけでも十分です。その際に、例えば「ダイエット サプリ」だけではなく「痩せたい」や「新作水着」といった関連したキーワードでも調べてみると、それによって表示される広告やLPの内容が変わっていることもあります。
どう戦うかを考えます
競合の調査を終えたら、実際に自社の商品では何を訴求するのが効果的かを考えます。
自社の商品とユーザーのことだけを考えて訴求を考えてはダメかといえば、そんなことはありません。
ですが、価格で勝っていれば価格訴求を、成分や特徴に優位性があれば差別化訴求をという考え方ができますし、スペックがとても似ていたとしたら同じ訴求で真っ向勝負にでるか、さらによい言い回しや切り口をひねり出して戦うこともできます。
実際に訴求を洗い出します
先ほど挙げた一般的な訴求のパターンを元に、「ダイエットサプリ」を例に訴求の文言を考えてみます。
価格訴求
・たったの460円
・業界最安値
割引訴求
・今なら初回80%OFF
・500円引き
ここまでの2つは、事実を書くだけなので簡単ですが、細かな言い回しで結果が違ってくることもあります。
例えば、”月額460円”か”毎月たったのタバコ1箱分”か?”50%OFF”か”半額”か? といった言い回しが考えられます。以降の各訴求でも、言い回しは重要なポイントです。
効果訴求
・スグ痩せる
・脂肪の燃焼を促進
商品の特性をうまく提示しなければいけません。
例えば、「痩せる」と書くより「スグ痩せる」や「食べても痩せる」と書く方が効果的でしょう。
ベネフィット訴求
・恋人ができる
・今年は海が思いっきり楽しめる
ベネフィットは、ユーザーがなんのために問題・課題を解決しようとしているのかを考える必要があります。
悩み訴求
・最近太った
・ズボンが閉まらない
ユーザーが直面している悩みを洗い出します。
差別化訴求
・特許取得
・燃焼成分が5倍
ユーザーが「効きそうだ」と思えるような物を書き出します。
※あくまでも考え方の例としてわかりやすい文言を挙げているので、実際は薬機法や景品表示法により「痩せる」や「恋人ができる」といった表現などはできません。
ユーザーのモチベーションに合った訴求をあてよう
ユーザーは様々な状況であなたの広告・LPをみています。その時々で情報を得ようとするモチベーションが違ってくるので、一辺倒の訴求では効果を最大化できません。
それぞれの場合での一番オーソドックスな考え方を紹介します。
リスティング(検索連動型)広告の場合
基本的にユーザーは能動的に商材の情報を得ようとしています。そのモチベーションをうまく利用して、求めている情報にマッチした形で訴求を提示してあげることで効果を高めることができます。
価格訴求、割引訴求、効果訴求、差別化訴求などをあてるのがよいです。
バナー(ディスプレイ)広告の場合
何か他の情報を見ている時にたまたま目に入ることになります。誘引力の強い訴求でなければそのままスルーされてしまいます。
効果訴求、悩み訴求、ベネフィット訴求をあてるのがよいです。
まとめ
より効果的にコンバージョン・売上を高めにるには、ひとつの訴求で勝負するのではダメです。
必ずいくつかの訴求を洗い出し、どれがよかったか、どんな傾向が見られるかを知見として貯めながら、ブラッシュアップしていきます。
そのためにはまず簡単に洗い出せるものからとにかく出して、まず傾向をみるのもよいと思います。
また、屋外広告のような、オシャレだったり、トリッキーな言い回しをする必要もありません。
数多くの情報が表示されるパソコンやスマホの画面内で、”いち早く伝わり、スグに理解できるもの”を意識してみてください。