【WEB制作】”できる営業マン”が受注時に確認しているサーバー要件とは?

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サイト制作の際、クライアントと制作チームの間に立って仕事を進めていただいている営業職の皆さま。ややこしい案件でもクライアントの矢面に立って奮闘してくださるその姿には、制作に携わる人間として頭が上がりません。

しかしながら「そんなの聞いてないよ」的な後出しが多く出てくる案件では、職場に不穏な空気が流れるなんてことは業界あるあるです。

この記事を読んでくださっている営業職の方にはできるだけそのような状況を回避し、時には無茶振りな案件でも制作チームが要望を聞いてくれるよう、普段から恩を売っておけるような案件進行にお役立ていただける知識を共有できたらと思います。

今回はウェブ制作を受注した際、事前に確認しておくべきポイントの中でも、特にサーバー周りに注目し、確認すべき項目とその簡単な概要、なぜ確認しておかなければならないかの理由をまとめてみたいと思います。

ミーティングのイメージ

できる営業がサーバー要件を確認する前に意識していること

大まかなサイト要件の把握

ページ構成や申し込みフォームの有無、ブログ機能などウェブサイトの要件は、サーバー要件を決定する際の大前提となります。まずはこちらを押さえておくことが重要です。
サーバーによっては実装したい機能に対応していなかったり、大手クライアントなど自社の専用サーバーでサイトを運営するケースではセキュリティの観点から技術的な制限事項があったりする為です。

要件チェックのイメージ

できる営業が確認しているサーバー要件一覧

さてここからはサーバー要件の確認事項です。漏れなく事前に確認できていれば、あなたもできる営業の仲間入りです。ただし、わからないうちは必ず実装を行う制作チームや、経験のある先輩営業に事前確認してください。見当違いな確約はクライアントと社内の信頼を失う原因となります。

レンタルサーバー会社と契約プラン

前述の大手クライアントなど一部の例外を除けば、大抵の場合レンタルサーバーを契約してサイトを運営するケースがほとんどです。仮にクライアントが契約済みのレンタルサーバーがある、または特定の契約先の希望がある場合にはその会社名と契約プランを確認しておきます。

一概にレンタルサーバーと言っても、それぞれ設定に癖があり、仕様に違いがあります。また利用目的によっては規約に制限事項がある場合もあります。また契約するプランによっても付帯する機能が異なるので注意が必要です。

レンタルサーバーがサイト要件を満たしているかどうか、事前に確認できれば自ずと事故率は下がります。またチームにとって使い慣れたサーバーであれば、サーバー設定やサイト設置の工数削減にも繋がります。新規でサーバー契約をするケースでも事前に制作チームにオススメのサーバー会社を選定してもらうとスムーズです。クライアントへの提案時のために選定理由も把握しておきます。

サイトのSSL化

SSLはサーバーとブラウザ間を暗号化によって安全に通信できる形式で、SSL対応サイトのURLはhttps://ドメイン となります。2018年の7月よりGoogle chromeブラウザではSSL未対応のウェブサイトの場合、アドレスバーに「保護されていない通信」と表示されるようになりました。また以前よりGoogleからSSL化の有無が検索順位に影響を与える旨の発表がされています。昨今では無料でSSL化できるレンタルサーバーが多くなって来ていますので、別段理由が無ければサイトのSSL化を前提で商談を進めて問題ありません。

ドメインの取得レジストラ

ドメインの管理会社であるレジストラを確認しておきます。ドメインの管理画面内でサーバー情報を入力する必要がありますので、クラインアントが不慣れな場合には、設定の為に管理画面にログインする情報を共有可能かどうかの確認をしておきます。ログイン情報を社外に出せないクライアントの場合には、担当者にサーバー設定を依頼する必要があります。その際ドメインと関連付けるサーバー会社やサイト要件によって設定事項が異なる場合があります。それらを伝えたり、設定完了する際に予想外に時間がかかる可能性があることを予測しておくことが必要です。

FTPもしくはSSHログイン情報

サーバーにデータをアップロードするために必要な接続情報です。一般的にはログインするサーバーアドレス、ログインユーザー名、パスワードとなります。よりセキュリティ重視のSSH接続の場合にはパスワードでは無く秘密鍵と呼ばれるファイルを使った認証を行うケースもありますので留意しておいてください。

これらの情報はレンタルサーバーのコントロールパネル内から確認できるものや、契約時にメールで送られるもの、過去には書面で送られてくる場合もありました。
FTPと比べSSHでのサーバー接続は暗号化されている為より安全性が高いものとなります。もしサーバーがSSHでの接続に対応していれば、そちらの情報を貰うように手配しておきます。

CMS

wordpressを代表とするコンテンツマネジメントサービスを利用してサイトを構築する場合にはサーバーが当該CMSに対応しているかの確認が必要です。現在はほとんどのレンタルサーバーがwordpressに対応している印象ですが、wordpress以外の利用が想定される場合には事前にCMSの名称を把握しておきます。また便利な機能が詰まったCMSですが、反面デフォルトの機能を実現したい機能に寄せていくための開発コストや工数がかかる場合があります。サイトの要件定義の際、闇雲にCMSを利用するのでは無く、本当に利用が必要かどうか、制作チームと相談しておくことをオススメします。

メールアドレス

サーバーにはウェブサイトの表示以外にメールアドレスを発行する機能が付帯しています。しかしながら某有名レンタルサーバーでさえ、”info@aaa.com”と”info@bbb.jp”が同一のメールアドレスとして認識されるなど、サーバーによっては癖のある場合があります。事前にメール機能をどのように利用したいかをクライアントに確認しておくと後々のトラブルを回避しやすくなります。サイトへの問い合わせの返信にのみ利用する。同一サーバー上で今後複数サイトを運営する、または現在している。社内メールとしても利用したいなど、事前に想定される利用ケースを洗い出しておきます。

納品方法

サイトの納品方法は、クライアントサーバーに直接設置する形式、クライアントにデータを送付して設置して貰うデータ納品形式があります。データ納品形式の場合、データを送付すれば終了ではなく、正常に動作確認ができて納品完了となります。重ね重ねになりますが一概にサーバーと言ってもそれぞれに癖があります。自社で用意したテスト環境で正常に動作していたものが、クライアント環境ではうまく動作しないことは本当によくあることです。データ納品の際には、納品からサイト公開までの期間に余裕を持ち、調整期間を必ず設けておきます。

またクライアントがウェブの知識に乏しいケースでは、サーバーへのデータ設置まで任せて貰った方が賢明です。設置作業は一見工数が増えそうにも思いますが、納品後に調整が必要となるケースでは反対に工数を削減できる場合もあります。特にサイト要件が複雑なケースでは可能な限りサーバー設置による納品をオススメします。

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まとめ

  • できる営業は、サーバー要件の決定前に、サイト要件を把握している。
  • できる営業は、レンタルサーバー会社とプラン名を確認している。
  • できる営業は、SSL化を前提として提案している。
  • できる営業は、ドメインレジストラの名前を把握している。
  • できる営業は、SSHによるサーバー接続情報を手配している。
  • できる営業は、CMSの利用の必要性を念頭に置いている。
  • できる営業は、メールアドレスの扱いについても並行して考えている。
  • できる営業は、納品方法とその形式の性質の違いを理解している。

まずは、上記の確認含め要件定義の為の期間をしっかりととることが、できる営業への第一歩です。また文中の理解できない単語はGoogle検索しておいてください。知っているだけでも各方面への印象が違ってきますよ。

それでは受注した際には是非この記事を思い出していただき、できる営業として、クライアント、制作チーム双方から信頼される存在を目指していただけますと幸いです。

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